出来高を伴った大陰線。
保持している銘柄でこれが出てしまうと、激しく動揺してしまいますよね。
しかし、外野から見ていると、この出来高を伴った大陰線は、
上手く買いを入れたら、ど反発して勝てるんじゃないか!
という気持ちになることもあります。
さて、
を調べてみました。
出来高を伴った大陰線を翌日買って勝てる可能性は?
ドスンと長い陰線がでる時とは、いったいどんな時でしょう?
考えられるのは、
- その企業に対する悪いニュースが出た時。
- 株価が徐々に下げ、多くのトレーダーのマインドが一斉に売りに傾いた。
- 体量に株を保有していた投資家が一気に売った(仕手も含む)
- 世界的な悪いニュースが出た時。(戦争、地震、サブプライムショックの類など)
などが考えられます。
その企業に影響のない好調な銘柄の株でも、世界的なニュースがあったりすると、とりあえず利益確定して、一時手放しておこうというトレーダーがいたりします。
そんな理由で大出来高の大陰線ができてしまうこともあります。
その企業の業績とは関係のない下げなのだから、すぐ戻るんじゃないか?
なんて思いますよね。
ほかには、株価が下げに下げて、最後の最後にドスンと大陰線や長い下ヒゲのローソク足が出たりすると、
- 悪材料も出尽くし、
- 売りたいトレーダーも、ほとんどいなくなる。
そんな状況だと、ここからV字回復するかも!
という思惑も出てきます。
こんな思惑を信じて買いを入れていいのか?
勝つ確率は上げられるのか!
調べてみました。
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして、買い当日→5日後→10日後、どうなる?
- 調査期間は、2019年8月20日から11月22日のおよそ3か月間
- 各営業日の出来高増の大陰線ができた銘柄のトップ5
- 計322か所を調べた。
300か所きっちりにしようとしましたが、オーバーしてしまい、数えた部分がわからなくなってしまったので、中途半端な322か所になってしまいましたが、調査結果にはえいきょうありませんからこれでいきます。
では調査結果を数字で見てみましょう。
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして当日に陽線になる確率は?
寄り成り買いして当日に陽線になる確率
115/322で35.7%
寄り成りで買って大引けで売るのを続けると勝率4割もないということです。
逆を考えれば「売り」から入ればやや勝ちが優勢ともいえます。
(しかし、この調査では、貸借銘柄まで分類調査していませんので参考になるかどうか)
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして5営業日後に利益は出ているか?
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして5営業日後に利益は出ている確率は
134/322で41.6%
買った当日に売るより、少し確率が上がりましたが、それでもここで売ると負け越します。
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして10営業日後に利益は出ているか?
出来高増+大陰線の翌日、寄り成り買いして10営業日後に利益は出ている確率は
155/322で48.1%
買った当日に大引けで売るよりは若干、確率は上がっていますが、それでも5割に届きません。
考察結果1 大陰線の翌日寄り付き成り行きで買い続けると勝てない。
ドカンと下がった次の日に、やみくもに朝から買いを入れてもパーセンテージとしては勝っていくことはできない。と、この調査では結果がでました。
もし、大陰線を利用して利益をあげるなら、大陰線が出た日の大引けで買って、翌日に寄り付きで売ってギャップの分だけ利益を上げる。
なんて方法もあり得るかもしれませんが、危険すぎますよね。
買い当日→5営業日後→10営業日後での経過は?
買い当日→5営業日後→10営業日後の推移と回数(25日移動平均線より上・下)
検証結果2 大陰線の翌日陰線が出たら傷が広がる
出来高+大陰線の翌日寄り付き成り行き→5営業日後→10営業日後の経過を検証すると、↑のとおり、
ダントツで
マイナス→マイナス→マイナス。123回
次が
プラス→プラス→プラス。 61回
およそ半分にしかなりません。
まとめ
この調査結果はあくまでも参考です。
出来高増の大陰線翌日買いのその後は、データ的にはあまり芳しくはありませんでした。
株の初心者は、やらないほうがいいタイミングの買い方だと個人的には思います。
25日移動平均線より上でできた大陰線も、下でできた大陰線も率的には同じような結果です。(数値を参照)
頭の中が、「勝ちたい」でいっぱいになっていると、大陰線の後に大陽線がくるポジティブイメージが湧きますが、そこが要注意ですね。
でも、デイトレーダーのように、ザラ場が見られる人なら、ゲーム感覚で上手く利益をとれるかもしれませんが、私にはできません。