株式投資の指南書などを読むと、株価チャートの見かたの項目で、
というのをあなたも聞いたり読んだりしたことありますよね。
聞いたことない?
そんなの読んだことない?
そんな方は「包み線」「抱き線」でググってみてください。
このセオリーは、もうひとつの、
という項目とセットになって語られることがほとんどです。
この定説が、どの程度正しいのか、本当に株を買う時の、信じてもいいサインなのか?
それを、調べてみようと今回思いたったわけです。
安値圏で出現する陽線の包み線の後はどう動く?
今回調べるのは、
安値圏で現れる陽線の包み線(抱き線)です。
チャートが下落している状態で、前日の陰線を陽線で包むように出来るローソク足。
「安値圏で出来る包み線」という条件を明確にするために、
を前提条件に調べました。
- 調べた期間:2017年6月16日までの6ヶ月間の日足チャート
- 25日移動平均線から下側に乖離した状態で出来た陽線の包み線
- その翌日、翌々日、5営業日後は +か?−か?
これでどんな結果がでるのかで、
「安値圏で現れる陽線の包み線」は買いのサインとして有効か?が、把握出来るでしょう。
※調べた株価ローソク足チャートは、東証1部の銘柄を、コード順で200銘柄。
安値圏の陽線の包み線はなかなか現れない
ということとで、条件に合致するような「包み線ポイント」を探して数えてゆくのですが、 これがなかなか出現しません。
包み線が現れなくても、数々のローソク足の組み合わせで、反転上昇していくものはいくのでした。
反転上昇するローソク足の組み合わせは、様々で、正直なんでもありに感じました。
結局、↑の条件で200銘柄、6ヶ月を調べて見て、明らかに包み線ポイントだという場面は、
73ヶ所
頻繁には出現しないパターンだということだけは、ここで判明しました。
包み線の翌日の調査結果
包み線の翌日に、包み線当日の終値より高く終ったのは
38/73=52%
(マイナスは35)
五分五分といったところです。
約半分は前日より下がります。
前日の終値より高く寄り付いて、被せ線の陰線になってしまうパターンが多いです。
包み線の翌々日(2日後)の調査結果
包み線の翌々日(2日後)に、包み線が出た日の終値より高く終ったのは
46/73=63%
(マイナスは27)
前日より少し確率が11%ほど上がりました。
単純に数字だけを見て推測は出来ないのですが、あえて数字だけを見てみると、
包み線がでた翌日にマイナスになった35銘柄のうち8銘柄、約22.8%はそこから盛り返して、プラス圏に上がってくる。
と、読み取れます。
翌々日に−なのは27
包み足線の5営業日後の結果
包み線の5営業日後に、包み線が出た日の終値より高く終ったのは
54/73=73.9%
(マイナスは18)
包み線のでた日の翌日や翌々日よりも株価は上昇する確率が上がっています。
調査結果の検証
包み線ポイントで買って、5営業日後に勝てている確率が、73.9%です。
70%を超えているということは、買いサインとして取り入れてもいいような気がします。
しかし、包み線がでた翌日のプラスになっている銘柄は52%なわけで、
分析すれば、
- 翌日もその次の日も5営業日後も+の銘柄
- 翌日はマイナスだったが、その次の日は上がって+になり5営業日後も+の銘柄
- 翌日、その次の日まで−だったが、5営業日まで盛り返して+圏まで回復上昇する銘柄
厳密には、この他にもパターンはありますが、 だいたい、このようなパターンが多いと分析しました。
包み線ポイントを買った後の戦略は?
ここが重要です。
ここからは、自己責任の領域です。
問題は、 包み線のでた日の終値より上がる確率が、翌日、翌々日よりも、5営業日後のほうが高いということです!
この73.9%という確率を信じて、翌日、翌々日にマイナスの株を持ち続けるか、損切りするのか、ここが分かれ道です。
確率でいえば、マイナス銘柄の数が翌日27−翌々日18=9になるので、
9/27銘柄で
2日目でマイナス圏にある銘柄から33%が+圏に上がって行く。
これは、あまり確率的には高くないのか?
2日目にマイナス圏だったら損切りしたほうがいいのか?
ここは逆差しで自動的に下がり過ぎの銘柄を損切りするのが良いかもしれない。
なんだか、私も頭がこんがらがってきました。
あなたは、ついて来ていますか?
それとも、私の認識の先を行っちゃってるかな?
まあ、結論は、 安値圏で包み線ポイントが出たら、5日後には、73.9%は勝てるってことです。(損のほうを上手く管理すればですが)
あなたの参考になれば幸いです。