落ちている途中のナイフをつかむ勇気を持っている者だけが、勝利をつかむことができる。
なんて、話を聞いたことがあります。
「上がりっぱな」よりも
落ちて行く途中に、あえて買うほうが勝てるんだったら、あなたはそうする勇気がありますか?
直近の波動の最高値から最安値に向かって50%よりさがった時に買って勝てるのか?
株は、安い時に買って、値段が上がったら売る。
という考え方が王道としてありますよね。
上がって行く途中に素直に乗るという考えもありますが、グッと伸びたところが頂点で、高値づかみしてしまうのが常だったりします。
上がって行く途中に素直に乗るというのは、もっと大きな時間の流れ、例えば週足や月足のことだと考えます。
日足や、もっと短い時間足の「上がって行く途中」は、すぐに終わってしまいますから。
言葉の意味を間違えると失敗します。
などと、自問自答しているうちに、調べてみようと思ったのが、
直近の高値から前回の最安値に向かって50%(半値)より下げた時(途中)に買う
という戦法で、資産を増やすことは可能か?
という期待です。
落ちて行くナイフを掴むというやり方で勝てるか
を調べてみたくなったのです。
上りっぱなの5日線越え陽線の買いは騙しも多い
株価が下がってきて下向きになった5日移動平均線を、ローソク足が陽線で超えた時に、買いを入れるという戦法のほうが、オーソドックスな戦法だと思います。
しかし、実際にやってみると、けっこう「騙し」のように
陽線で5日線を越えた翌日から、また陰線で下落が続く。ということがあります。
この条件で、複数の銘柄を同日に買って、翌日、全部下げる。
という大打撃を受けた経験があります。
そんな記憶から、
上りっぱな(ローソク足5日線越え)で買うより、
下がっている途中で買ったほうが、勝率が良かったらどうする?
という疑問への挑戦の意味での今回の調査です。
トレーディングビューの「ジグザグ」インジケーターを使って調べてみよう!
今回の調査では、
5日移動平均線の波レベルでの「半値押し」(下落途中に)で買いを入れたら勝てるかを調べるのですが、
それをどうやって調べるのかという問題があったのですが、
「トレーディングビュー」で、
「ジグザグ」
というインジケーターを表示できることを思い出しました。
トレーディングビューは、主に為替のチャートを見るためのもので、株関係では、「日経225」のチャートが表示できたので、これを日本株の代表として、調べてみます。
トレーディングビューの「ジグザグ」の値を以下のようにパラメーターを設定してみるとほぼ、日足の5日移動平均線の波と同調するジグザグ波線ができました。
調べる期間は、
2019/1/1〜2020/12/31 です。
ルールは
直近の上昇波動が半値より下がったところで買う
その後、ジグザグを見て、
- 半値より上に戻ってきたら「勝ち」(利確)
- 直近の谷(安値)を割ったら「負け」(損切り)
と数えることにします。
そして勝ち負けのポイントに印をつけたのが下のチャートです。(2019/1/1〜2020/12/31)
条件なしにに数えてみると?
なんの条件もなしに、上のルールのみでの勝敗を数えてみると、
該当の買いポイントは19回。
11勝
8敗
19回は多いか少ないか?
2年の間に5日移動平均線レベルで下がる線ができた回数を数えてみると、
28回の下がり線がありました。
28回の下げ線中、直近の半値より下がったのが19回
ということになります。
9回は、半値まで下がらずに上昇した。
ここで分かったこと、
25日移動平均線上昇の場面に限定したら勝てるポイントになるのか?
シンプルにに、直近の半値を割ったら買う。なん方法では、誰が考えたって勝てるわけありませんよね。
しかし、ここに
25日移動平均線が右上がりの期間だけ
という条件を加えたら、
下がってる途中に買っても勝つ確率は上がるんじゃないか?
と考えました。
で、結果は…
10勝
2敗
と出ました。
むむ、これは高勝率とでた!
行けるか? 行けるのか!
75日移動平均線の上昇場面ではどうか?!
25日移動平均線上昇の場面で、落ちる途中のナイフを拾うのは、ある程度の結果(10勝2敗)が出たので、
今度は75日移動平均線上昇の場合ではどうか数えてみると、
5勝
4敗
25日移動平均線で数えた時より
エントリーポイントが3回減って、
勝率も下がってしまいました。
この結果から
と出ました。
ジグザグが増えるように設定を変えて検証してみると
「ジグザグ」の設定(パラメーター)を
偏差1(%)
深度10
から
偏差1(%)
深度5
に変えてみましょう。
5日移動平均線とジグザグ線の関係は画像のような感じに変わります。
偏差1(%)深度10 ↑
偏差1(%)深度5 ↓
ジグザグの回数が増えました。↑
同期間でのチャートは以下のようになりました。
ジグザグが下り線になった回数
63回中、
上と同じルールでエントリーすると、
19勝
21敗
勝率47.5%
で、
23回が直近半値まで下げずに折り返して上昇した。
重要なのは25日移動平均線上昇場面での勝ち数
25日移動平均線上昇の時は、
14勝
13敗
あれれ?
最初のジグザグ設定に比べて、だいぶ負けが増えました。
このジグザグ設定
(偏差1、深度5)
では、素直にジグザグが、
キレイに「安値切り上げ、高値更新」
と規則正しく上昇してはいきませんでした。
勝ったり負けたりが入れ替わるように出てきます。
75日移動平均線上昇の場面を数えてみると
こうなってくると、もうほとんど期待感はありませんが、
75日移動平均線上昇場面での勝ち負けを数えます!
ジグザグ設定
(偏差1、深度5)
結果は
9勝
10敗
まったく、勝ちに繋がるサインにはなりませんねこれは。
まとめ(分かったこと)
勝てそうなサインとして確認できたのは、
5日移動平均線の波動が直近の安値と高値の半値を切った時に買いを入れると、
10勝2敗程度の確率が出た。
ということだけです。
でも案外、イケてる発見かもしれませんよ、これは!!!