長らく株価チャートが、25日移動平均線に到達する事もなく下降線を辿っていた銘柄が、ついに25日移動平均線を下から突き抜けて来たとします。
ここから先、株価チャートがどうなるか、いくつかのパターンが考えられますよね。そのパターンの中から、最も多いパターンや、最も安全なパターンを探り当てる事が出来るなら、勝つ確率を上げられるんではないかと考えました。
1段げ、2段上げ、3段上げ、それぞれの確率
では、株価が25日移動平均線を下から突き抜けた後、どのようなパターンがあるか考えてみました。
25日移動平均線を下から突き抜けて
- ひと山で下降線を辿る(1段上げ)
- 山2つで下降線を辿る(2段上げ)
- 山3つで下降線を辿る(3段上げ)
などなど。幾つかのパターンがあります。
グランビルの法則を読むと、なんだか山は3つ出来る(3段上げする)ような錯覚を起こしますよね。
そんな錯覚の中で、
なんて手法を、私は現在も信じているわけですが、実際調査してみるとどのような割合になるのでしょう。
と思って、いざ数えようとチャートを眺めてみると、長期間下げ続けるチャートでも、波の頂点で25日線をちょくちょく超えながら下げ続けるパターンが多くて、この「ちょっとだけ25日線を超える」そしてまた25線の下に戻って下げ続けるポイントを、「ひと山で下降線を辿る」として数えると、ダントツで多いパターンになってしまいます。
結局、私の目論見は大きく外れデータが出せません。
しかし、ここからわかる事は、『25日線をロウソク足が下から突き抜けたからといって、直ぐに手を出してはいけない』という事が改めて分かりました。
ここで、調査の目的の変更が余儀なくされました。そこで、今、調べるべきは、↓
ふた山目の高さがひと山目の高さを超えた銘柄が、3つ目の山を作る確率はどれぐらいか!
分かりやすく言うと、『2段上げした銘柄が3段上げする確率を調べる』です。
さあ、いってみましょう!
調査は『SBI証券』スクリーニング機能を利用しました。
1日平均売買代金1億以上に設定し、他は何の設定もせずに、200銘柄の1年間の日足チャートを調べてみました。
しかし…。こうやって沢山のチャートを見てみると、ハッキリと綺麗な波を作って、2段上げ3段上げしていくチャートは極めて少ない事が分かりました。本当にわかりにくい。
なので、かなり私見が入った調査になってしまって誤差がありありです。その点はご了承ください。
結果
200銘柄中
- 2山(2段上げ)で次の山を越えない→86
- 3山(3段上げ)で次の山を越えない→69
- 4山(4段上げ)以上作って上昇する→30
- 他は判断つかない銘柄
検証
(86+69+30)185銘柄中 2段上げした銘柄が3段上げする確率は→53.5%…約半々ですね。
前記したように、25日線を超えてひと山で沈む銘柄が沢山ある中で、2段上げの後、もう一度山を越える確率が約半分という事は、『3段上げ』を期待する作戦は使えなさそうです。(日本社会全体の景気が良くなれば分かりませんが)
無理やり調査結果から買いのポイントをひねり出すとしたら、こんなところです。↓
- 波をほとんど作らずに緩やかに25日線にも触れずに上昇している銘柄に乗る。
- 25日線を超えてひと山作って下降してきた所を観察し、1つ前の谷より高い位置で反発したら買いに入る。(右上がりのN字)しかし、1つ目の山より株価が上がる確率はかなり低い。
今回の検証はハッキリとした答えが私には出せませんでしたが、あなたは何かヒラメキがありましたか?あなたのヒントになれば幸いです。
※この調査は2016年4月28日までの1年間のチャートでの検証なので、時期によってデータは大きく変化する事があります。