就職人気企業ランキングに毎年あがるような会社なら、良い人材が集まり、将来的にも安定した業績を出し続けてくれると想像してしまいます。
そんな、人気企業の株に投資すれば良い結果が得られるかもしれない。
私の思惑は、証明されるのか。
就職先人気企業の評判は、株を買う際の指標に似ている?!
なぜ、その企業が就職先ランキングで上位に入るのかという一般的な理由を挙げてみると、
- 大企業で安定している
- 倒産しそうもない
- 賃金が高い
- 将来性がある
- 入って勤め上げればある程度保証された暮らしを得られる
などなど考えられます。
ん? なんだかこれって、株を選ぶ条件と似ていませんか?
ていうか、株を選ぶ条件そのまんまじゃないですか!
このブログは、テクニカルで勝っていく方法を模索することをテーマにしています。
しかし、今回は、ちょっと趣向を変えて、別の入り口から入って行きますよ。
テーマは、就職先人気ランキングの上位の会社の株は買うに値するか?です。
就職先人気企業というのは、今現在の日本の若者の価値観を考えると、やりがいや、ある種の賭け、この会社を自分が大きくしてやるんだ!なんて考える者よりは、よりセーフティーに、大きい船に乗って行こうと考える若者のほうが多いような気がします。
そんな安全志向の人間ばかりが、入ってくる会社に将来性があるとは思えないのですが、大企業に入社するのは難しいわけで、従って有能な人材が集まっていることは確かです。
有能な人材がいて、会社の基盤がしっかりしていたら、その会社の株を長期的に保有していれば、まず間違いないと思わせられますよね。
これらの株は、大型株と呼ばれる部類に入ると思われます。
どちらかといえば、買ったら一生保有し続けるような銘柄でしょうか。
売り買いを頻繁にして、資金を増やすことを目的とするトレーダー向きではないかもしれません。
しかし、大負けしないような気もします。
実際、就職先人気企業の株価チャートを見てみるしかないでしょう!
これらの企業が皆、長期的に渡って、右上がりのチャートを作っていたら、株を選ぶ方法のひとつに人気就職先ランキングを加えてもいいのではないでしょうか!
とりあえず、2017年度の就職先人気ランキングはこんな感じです。
- 三菱東京UFJ銀行
- 東京海上日動火災保険
- 三井住友銀行
- 損害保険ジャパン
- 日本興亜
- みずほフィナンシャルグループ
- 全日本空輸(ANA)
- 日本航空(JAL)
- サントリーグループ
- トヨタ自動車
皆大企業ばかりです。
それではチャートを見て見ましょう!
と、言いたいところですがチャートの画像は著作権の関係で貼ることができません。
ここでは、口頭で説明させていただきます。
長期的観点からチャートを見てみると…
就職先の人気企業は主として大企業ですから、株を買うなら長期的に保持することを基本として考えて見ます。
それに従えば、確認すべきチャートは長期的なチャートということになります。
10年前のランキングで調べてみる
しかし、2017年度の人気企業を調べてもこの10年先の株価がわかるはずもありません。
ここは、10年前の就職先人気ランキングを調べて、当時の株価と現在の株価を比べてみることにします!
2007年度の就職先人気ランキング
- 全日本空輸
- トヨタ自動車
- 日立製作所
- みずほ銀行
- 電通
- 三菱商事
- 三菱東京UFJ銀行
- キヤノン
- 三井物産
- 資生堂
調査年月日2017年3月16日
2007年度の就職先人気ランキングトップ10の会社の株価調査
2017年現在どうなっているか
10年前より株価が上がっている=↑
10年前より株価が下がっている=↓
10年前とほぼ変わらず=→
- 全日本空輸↓
- トヨタ自動車↓
10年前で調べると現在の株価は下がっているが、30年前に買っていれば現在も上がっているようにも見えます。 - 日立製作所↓
- みずほ銀行↓
- 電通↑
- 三菱商事→
10年前で調べると現在の株価とほぼ同じ、30年前に買っていれば現在も上がっているようにも見えます。 - 三菱東京UFJ銀行↓
- キヤノン↓
10年前で調べると現在の株価は下がっているが、30年前に買っていれば現在も上がっているようにも見えます。 - 三井物産 ↓
10年前で調べると現在の株価は下がっているが、30年前に買っていれば現在も上がっているようにも見えます。 - 資生堂↑
2012年末に、ここ30年中の最安値を記録した後、V字回復し現在は、ここ30年中の最高値圏にあります。
検証結果
2007年就職先人気企業ランキング10社のうちで、10年後の現在株価が当時よりも上がっている会社はなんと2社のみ!(その中の一社はブラック企業問題で、現在世間から批判を浴びたりしている)
贔屓目に見れば、この10年は、失われた10年なんて呼ばれている日本経済の不況下だったわけですが、それにしてもですよ、10年前の就職先人気企業の70%が株価で見れば下げているというのは、驚きでした。
優良企業でも日本の経済をなかなか引っ張って 行けなかった10年だったようです。
故に、答えとしては、就職先人気企業ランキングを指標にして、長期保有目的で株を買っても利益をあげられる保証にはならない。
という結果になりました。
会社の、ネームバリューだけで株を買ってもダメなのですね。
どんな株を買うにしてもタイミングが大事なのだと思い知らされた調査でした。
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